衝撃吸収構造

昨今の自動車のボディには衝撃吸収構造が採用されています(日本車のみならず外国車にも)。この構造の主旨を簡単にまとめれば、外側のボディ、特に前側と後側(エンジンルームやトランク)はつぶれやすくし衝撃を吸収、分散させ、室内は強固で変形しにくくするということです。これはボディを適度に柔構造にして補強も抑えるという設計法です。至極単純に考えれば、ボディの鉄板は砲の弾丸にも耐えられる程分厚く強固で、補強も万全である方が安全であるかのように感じられます。しかしながらこの構造では衝突の際、車は軽傷でも、中の乗員は衝撃を直接受けることになります。桜取り分け高速時の車同士の衝突の場合、中の乗員に加わる衝撃は何十Gということですから、生身の人間がその衝撃に耐えられるわけがありません。
衝撃吸収ボディで懸念されるのは、エンジン等の重量物の車内への侵入です。この点においてもエンジンルームに空間を設けクラッシャブルゾーンを確保すると共に、サイドメンバー等のレイアウトを工夫し衝撃を複数方向に分散させる様にしています。また衝突時にエンジンやサスペンションを下方向に離脱させる方式を採っている車種もあります。
昨今、衝撃吸収ボディは前面のみならず後面、側面にも採用されています。また車種によっては、水平移動式衝撃吸収ステアリングシステムや頚部衝撃緩和フロンシートを採用することで乗員の被害を最小限にする工夫が施されています。

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